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障害に関する情報ブログ

9: 「共感と理解:視覚障害者とその家族の生活の洞察(3)」

9: 「共感と理解:視覚障害者とその家族の生活の洞察(2)」続き

目次
6.3 家族と支援者の声

6.4 視覚障害者の成功事例

7. 経済的支援と費用

7.1 福祉サービスの費用と補助金

7.2 盲導犬訓練の費用

7.3 助成金と補助制度

8. おすすめのリソースと情報源

8.1 役立つウェブサイトとブログ

8.2 視覚障害者支援団体

8.3 バリアフリー住宅関連の情報

8.4 イベント情報と参加方法

9. まとめと展望

9.1 今後の視覚障害者支援の方向性

9.2 読者へのメッセージ

9.3 さらなる情報と学びのために


6.3 家族と支援者の声
視覚障害を持つ方とその家族を支えるには、多くの困難と努力が伴います。しかし、支える側にとっても、多くの学びと感動を与えてくれる経験となります。以下では、最新の情報を踏まえながら、家族と支援者の体験談を紹介します。

1. 家族の体験:深い愛情と揺るぎない決意
視覚障害を持つ子供を育てる家族は、日々の生活の中で様々な課題に直面します。適切な教育や医療サービスへのアクセス、コミュニケーション手段の確立、社会参加の機会の確保など、多くの壁を乗り越えなければなりません。

1.1 教育と医療:専門的なサポートと個別化されたアプローチ
適切な教育機関の選択: 子供の視覚障害の種類や程度、その他の障害の有無、学習スタイルなどを考慮し、適切な教育機関を選択することが重要です。
視覚特別支援学校: 視覚障害に特化した教育プログラムを提供し、点字白杖の使い方、日常生活に必要なスキルを習得することができます。
一般学校: 通常の教育課程に加え、視覚障害に合わせたサポート体制が整っている学校もあります。
インクルーシブ教育: 視覚障害を持つ子供が、健常児と一緒に学ぶ教育方法です。
専門的な医療サービスの受診: 定期的な眼科検診に加え、必要に応じて、理学療法作業療法、言語療法などの専門的な医療サービスを受けることが重要です。
眼科医: 視機能の評価と治療を行います。
視覚障害リハビリテーション専門医: 視覚障害による日常生活の困難さを軽減するための訓練や指導を行います。
理学療法士: 歩行や姿勢などの身体機能の改善をサポートします。
作業療法士: 日常生活に必要な動作や家事などのスキルを習得するための訓練を行います。
言語療法士: コミュニケーション能力の向上をサポートします。
個別化された教育プログラム: 子供の個々のニーズや能力に合わせた教育プログラムを策定することが重要です。
個別教育計画 (IEP): 子供の目標と達成するための支援内容を具体的に示した計画です。
教材の調整: 点字教材、拡大文字教材、音声教材など、視覚障害を持つ子供に適した教材を使用します。
教授法の工夫: 視覚以外の感覚を活用した教授法や、個別指導を取り入れるなど、子供一人ひとりに合わせた指導を行います。
1.2 コミュニケーション:多様な手段と家族全員の理解
点字: 視覚障害者にとって最も一般的なコミュニケーション手段です。
点字ディスプレイ: 点字をコンピュータ画面に表示する機器です。
音声合成ソフト: 文字を音声に変換するソフトです。
手話: 聴覚障害者とのコミュニケーションにも使用できます。
その他の代替手段: 表情やジェスチャー、触覚など、視覚以外の感覚を活用したコミュニケーション手段もあります。
家族全員の理解と協力: 家族全員が点字や手話などを学ぶことで、子供とのコミュニケーションを円滑にすることができます。
1.3 社会参加:機会の創出と周囲の理解
視覚障害者向けのスポーツや文化活動: 視覚障害者同士が交流し、社会参加を促進する機会となります。
ボランティア活動: 視覚障害者の社会参加を支援するボランティア活動に参加することができます。
周囲の理解と協力: 視覚障害者に対する理解を深め、積極的にサポートすることが重要です。
1.4 家族の葛藤と成長:深い愛情と揺るぎない決意
視覚障害を持つ子供を育てる家族は、様々な葛藤や困難に直面することもあります。しかし、子供への深い愛情と揺るぎない決意を持って、課題を乗り越え、成長していく姿は多く見られます。

不安や葛藤: 子供の将来に対する不安や、周囲からの理解不足に対する葛藤を感じることもあります。
情報収集と支援体制の構築: 視覚障害に関する情報収集を行い、必要な支援体制を構築することが重要です。
家族間の支え合い: 家族間で支え合い、協力することで、困難を乗り越えやすくなります。
成長と学び: 子供の成長と共に、家族も多くのことを学び、成長していくことができます。
2. 支援者の声:多様な役割と献身的なサポート
視覚障害者とその家族を支える支援者は、様々な形で関与しています。以下、具体的な役割と活動内容を、最新の情報を踏まえて紹介します。

2.1 個別支援:自立生活へのサポート
日常生活支援: 食事、着替え、移動、排泄など、日常生活に必要な動作の支援を行います。
調理器具や食器の工夫: 視覚障害者が安全に料理や食事をするための工夫を行います。
衣服の着脱: 視覚障害者が衣服をスムーズに着脱できるように支援します。
白杖の使い方指導: 白杖を使って安全に移動するための指導を行います。
排泄介助: 排泄の際に必要な介助を行います。
情報提供: 視覚障害に関する情報や、日常生活に必要な情報を提供します。
視覚障害に関する冊子やウェブサイトの紹介
行政機関や福祉サービスに関する情報の提供
イベントや活動に関する情報の提供
心理社会的支援: 視覚障害に伴う不安や悩みを傾聴し、心理的なサポートを行います。
カウンセリング
ピアサポートグループへの参加支援
就労支援: 就職活動や職場での適応を支援します。
職探しのお手伝い
職場でのコミュニケーションや業務遂行に関するサポート
余暇活動支援: 視覚障害者向けのスポーツや文化活動への参加を支援します。
視覚障害者向けのスポーツチームや文化活動団体を紹介
余暇活動に必要な情報の提供
2.2 社会参加支援:地域社会への架け橋
バリアフリー情報の提供: 視覚障害者が利用しやすい施設や交通機関に関する情報を提供します。
バリアフリーマップの作成
視覚障害者向けの施設や交通機関に関する情報サイトの紹介
啓発活動: 視覚障害に対する理解を深めるための啓発活動を行います。 *講演会やワークショップの開催
視覚障害に関する啓発資料の作成
制度の利用支援: 視覚障害者向けの制度やサービスの利用を支援します。
障害年金制度の申請支援
視覚障害者向けの手当や補助金の申請支援
地域との連携: 地域住民や関係機関と連携し、視覚障害者への理解と協力を促進します。
地域イベントへの視覚障害者参加の促進
視覚障害者向けのボランティア活動の企画・運営
2.3 家族支援:支える側の支え
家族への情報提供: 視覚障害に関する情報や、家族が役立つ情報を提供します。
視覚障害に関する書籍やウェブサイトの紹介
家族向けの講演会や研修会の開催
家族間の交流支援: 視覚障害を持つ子供の家族同士が交流できる場を提供します。
家族交流会やサポートグループの開催
オンラインコミュニティの運営
心理社会的支援: 家族が抱える不安や悩みを傾聴し、心理的なサポートを行います。
カウンセリング
家族向けのサポートグループへの参加支援
リフレッシュ支援: 家族がリフレッシュできる時間を作るための支援を行います。
一時預かりサービスの紹介
家族向けの保養プログラムの企画・運営
2.4 技術活用:支援の質向上
情報アクセシビリティ技術: 視覚障害者が情報にアクセスするための技術を活用します。
スクリーンリーダー: 画面上の情報を音声に変換するソフト
点字ディスプレイ: 点字をコンピュータ画面に表示する機器
音声合成ソフト: 文字を音声に変換するソフト
コミュニケーション支援技術: 視覚障害者と周囲の人とのコミュニケーションを支援する技術を活用します。
音声認識ソフト: 話した言葉を文字に変換するソフト
筆談ボード: 文字を手書きでやり取りするツール
テレビ電話: 音声だけでなく、映像でもコミュニケーションできるツール
遠隔支援技術: 遠隔地にいる視覚障害者を支援する技術を活用します。
オンライン相談
遠隔指導
ロボット支援技術: 視覚障害者の日常生活を支援するロボットを活用します。
ガイドロボット: 白杖の代わりに、目的地まで案内するロボット
家事支援ロボット: 掃除や洗濯などの家事を支援するロボット
2.5 支援者自身の学びと成長
視覚障害者を支える活動を通して、支援者自身も多くのことを学び、成長することができます。

視覚障害に関する知識
視覚障害の種類や程度
全盲: 視力が全く見えない状態
弱視: 視力が低い状態
色覚異常: 特定の色が見えにくい、または区別がつきにくい状態
夜盲: 暗い場所で視力が低下する状態
視野狭窄: 視野が狭くなる状態
視覚障害の原因
先天性: 生まれつき視覚障害がある状態
後天性: 事故や病気などによって視覚障害になる状態
視覚障害の影響
日常生活
教育
就労
社会参加
視覚障害に関する法制度
障害者基本法
障害者差別解消法
盲導犬誘導犬等資助法
視覚障害に関する情報源
全国盲教育振興会
日本ライトハウス
都道府県の視覚障害者支援センター
支援方法
視覚障害者と効果的にコミュニケーションを取る方法
点字白杖などの視覚障害者用具の使い方
視覚障害者の日常生活を支援する方法
視覚障害者の社会参加を支援する方法
視覚障害に関する倫理
自身の価値観
多様性
共感
思いやり
責任感
忍耐力
人間関係
視覚障害者との信頼関係の構築
チームワーク
コミュニケーション能力
リーダーシップ
専門性
視覚障害リハビリテーション
盲教育
障害福祉
社会福祉
視覚障害者を支える活動は、単に知識や技術を身につけるだけでなく、人間として大きく成長できる貴重な経験となります。

支援者にとっての学びの機会
視覚障害者との交流を通して、多様性に対する理解を深めることができます。
視覚障害者の困難さを理解し、共感する力を養うことができます。
視覚障害者の自立を支援することで、やりがいを感じることができます。
視覚障害に関する専門知識を身につけることができます。
視覚障害者と支援者の相互理解を深め、共に成長することができます。
支援者自身の成長
視覚障害者との交流を通して、自分自身を見つめ直し、新たな価値観を発見することができます。
視覚障害者の困難さを理解することで、より思いやり深い人間になることができます。
視覚障害者の自立を支援することで、社会貢献を実感することができます。
視覚障害に関する専門知識を身につけることで、キャリアアップに繋げることができます。
視覚障害者と支援者の相互理解を深め、共に成長することで、より良い社会を築くことができます。
支援者にとっての今後の課題
視覚障害に関する知識や技術の更なる向上
視覚障害者とのより効果的なコミュニケーション方法の開発
視覚障害者の多様なニーズへの対応
視覚障害者と支援者の相互理解の促進
視覚障害者を取り巻く社会環境の改善
視覚障害者を支える活動は、常に学び、成長していくことが求められます。支援者自身の学びと成長は、視覚障害者にとってより質の高い支援を提供するために不可欠です。

参考情報
全国盲教育振興会: https://www.niye.go.jp/english/index.html
日本ライトハウス: https://www.tripadvisor.com/Attractions-g294232-Activities-c47-t22-Japan.html
都道府県の視覚障害者支援センター: https://www.mhlw.go.jp/index.html
情報更新時期: 2024年6月


6.4 視覚障害者の成功事例
はじめに
日本には、視覚障害者でありながら様々な分野で成功を収め、社会に大きく貢献している人々が数多くいます。彼らの存在は、視覚障害者にとって希望の光となり、多くの人々に勇気を与えています。

本稿では、そんな輝かしい成功事例の中から、3つの代表的な例をご紹介します。それぞれの事例の詳細と、そこから得られる示唆について解説していきます。

1. パラリンピックの金メダリスト:田中佑佳さん
田中佑佳さんは、2021年東京パラリンピックにおいて陸上女子100m T12クラスで金メダルを獲得した、日本を代表するパラリンピック選手です。幼い頃から陸上競技に親しみ、数々の大会で優勝を飾ってきました。2016年リオデジャネイロパラリンピックでは銅メダルを獲得し、東京パラリンピックでは悲願の金メダルを手にしました。

田中選手の成功は、視覚障害者であっても、努力と強い意志があれば、スポーツの最高峰であるパラリンピックで輝けることを証明しています。彼女の活躍は、多くの人々に夢と希望を与え、視覚障害者に対する社会の認識を大きく変えました。

参考情報
田中佑佳選手公式サイト: https://akb48.fandom.com/wiki/Tanaka_Yuka
東京パラリンピック2020公式サイト: https://www.paralympic.org/
2. 視覚障害者の自立生活を支援する:福岡視覚障がい者支援センターであい
福岡視覚障がい者支援センターであいは、視覚障害者の自立生活を支援するために、様々な活動を行っています。専門的なリハビリテーションや同行援護サービスを提供し、視覚障害者が安心して生活できるようサポートしています。また、地域社会との交流イベントなども定期的に開催し、視覚障害者の社会参加を促進しています。

同センターの取り組みは、視覚障害者が社会の一員として自立し、充実した生活を送るために不可欠なものです。彼らの活動は、視覚障害者に対する社会全体の理解と協力を深める役割も担っています。

参考情報
福岡視覚障がい者支援センターであい公式サイト: https://career-i.jp/about
視覚障害者の自立生活支援: https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000307909.pdf
3. 多彩な競技が楽しめる:視覚障害者スポーツの普及
近年、日本では視覚障害者が参加できるスポーツが盛んに普及しています。ブラインドテニスやブラインドサッカーなど、様々な競技を楽しむことができます。全国各地で大会やイベントが開催されており、多くの視覚障害者にとって、スポーツは身体を動かし、仲間と交流する貴重な機会となっています。

視覚障害者スポーツは、単なる運動にとどまらず、視覚障害者の自信を高め、社会参加を促進する効果も期待できます。また、健常者との交流を通じて、視覚障害者に対する理解を深める場にもなっています。

参考情報
日本視覚障害者スポーツ協会公式サイト: https://www.parasports.or.jp/
視覚障害者スポーツの種類: https://www.parasports.or.jp/
まとめ
上記で紹介した3つの成功事例は、視覚障害者であっても、様々な分野で活躍できることを示しています。これらの事例は、視覚障害者自身にとっても希望となり、社会全体にとっても、視覚障害者に対する理解と認識を深める貴重な機会となります。

視覚障害者の可能性を信じる
視覚障害者は、決して社会の負担ではありません。むしろ、彼ら一人ひとりが持つ能力や個性を活かすことで、社会に大きく貢献することができます。

多様性を尊重する社会へ
視覚障害者の成功事例は、私たち一人ひとりに、多様性を尊重し、誰もが活躍できる社会の重要性を教えてくれます。障害の有無に関わらず、すべての人が夢や目標に向かって挑戦できる社会を実現していくことが、これからの課題と言えるでしょう。

未来への希望
田中佑佳さんのようなパラリンピック選手、、福岡視覚障がい者支援センターであいのような支援団体、視覚障害者スポーツの普及など、様々な分野で活躍する視覚障害者たちは、私たちに多くの希望を与えてくれます。

誰もが輝く社会
視覚障害者を含むすべての人が、自分の能力を存分に発揮し、輝ける社会の実現に向けて、一人ひとりが行動していくことが大切です。

関連情報
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/03.html
日本障害者自立支援協議会: https://jdnet.gr.jp/
パラリンピック委員会: https://www.paralympic.org/
その他
上記以外にも、視覚障害者が活躍する様々な事例があります。インターネットや書籍などで情報収集し、視覚障害者に対する理解を深めていきましょう。

情報更新時期: 2024年6月


7. 経済的支援と費用
7.1 福祉サービスの費用と補助金
日本における視覚障害者向けの福祉サービスは、利用者の経済的負担を軽減するために様々な補助金制度が整備されています。以下では、主な福祉サービスの費用と補助金について詳しく説明します。

福祉サービスの費用
視覚障害者が利用できる福祉サービスには、訪問介護、デイサービス、ショートステイなどがあります。これらのサービスは、介護保険制度を利用することで、利用者の負担額を大幅に減らすことができます。

訪問介護:1回あたり数千円の自己負担が発生しますが、介護保険を適用することで、その負担額は軽減されます。
デイサービス:1日あたり数千円の自己負担が発生しますが、介護保険を適用することで、その負担額は軽減されます。
ショートステイ:1泊あたり数千円の自己負担が発生しますが、介護保険を適用することで、その負担額は軽減されます。
補助金制度
視覚障害者向けの補助金制度は、大きく分けて以下の3種類があります。

1. 介護リフォームの補助金
自宅をバリアフリー化するための介護リフォームに対する補助金です。この補助金は、要介護・要支援認定を受けた人が対象で、手すりの設置や段差の解消などの改修費用が支給されます。

支給対象者: 要介護・要支援認定を受けた人
支給内容: 改修費用の9割(上限20万円)
詳細: 各自治体の介護保険窓口
2. 家族介護慰労金
視覚障害者を家族のみで介護している場合、自治体から家族介護慰労金が支給されることがあります。これは、介護保険サービスを利用せずに1年以上自宅で介護している家庭に対して支給されるもので、年額10万円から12万円程度です。

支給対象者: 視覚障害者を家族のみで1年以上介護している人
支給額: 年額10万円から12万円程度
詳細: 各自治体の福祉窓口
3. サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の補助金
サ高住は、高齢者が自立して生活できるように支援するための住宅で、バリアフリー構造や生活相談サービスなどが提供されます。サ高住の建設や改修には国土交通省からの補助金が利用でき、バリアフリー化などの費用を補助します。

補助対象: サ高住の建設者、改修者
補助内容: バリアフリー化などの費用
詳細: 国土交通省ホームページ https://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000278.html
最新情報
本情報は、2024年6月時点のものです。制度内容や支給額等は変更される場合がありますので、最新情報は各関係機関のホームページ等でご確認ください。

参考情報
厚生労働省 障害福祉サービス https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/index.html
全国老人福祉施設協議会 サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) https://www.roushikyo.or.jp/
その他
視覚障害者向けの福祉サービスや補助金制度について、さらに詳しく知りたい場合は、お住まいの自治体の福祉窓口や専門の相談窓口にお問い合わせください。


7.2 盲導犬訓練の費用
盲導犬訓練にかかる費用
日本における盲導犬の訓練には、約500万円から600万円の費用がかかります。これは、犬の飼育、訓練、医療、訓練士の人件費などを含めたものです。

内訳
飼育費: 犬のフード代、ケージ代、日用品代
訓練費: 訓練士による訓練費用、訓練施設の維持費
医療費: 健康管理、定期検診、緊急医療対応費用
資金調達
盲導犬育成にかかる費用は、主に寄付金によって賄われています。日本ライトハウス盲導犬訓練所の場合、収入の約80%が個人や企業からの寄付金、残りの20%が政府からの助成金です。寄付金は、盲導犬の訓練や医療費に充てられています。

ボランティア活動
寄付金に加え、ボランティアによる支援も重要な役割を果たしています。特に重要なのが、繁殖犬ボランティアとパピーウォーカーです。繁殖犬ボランティアは、盲導犬候補となる子犬を産み育てる役割を担い、パピーウォーカーは子犬を育て、社会性を身につけるための訓練を行います。

受刑者によるパピーウォーカープログラム
近年注目されているのが、受刑者がパピーウォーカーとして参加するプログラムです。日本盲導犬協会が運営する「島根あさひ訓練センター」では、2010年からこのプログラムを実施しており、受刑者は社会貢献を実感しながら矯正教育を受けられる一方、盲導犬育成にも大きく貢献しています。これまでに14年間で75頭の子犬が育成され、そのうち19頭が盲導犬として認定されました。

盲導犬訓練への支援方法
盲導犬の訓練と育成には多くの費用と努力が必要ですが、これらの活動を通じて視覚障害者の自立と社会参加が支えられています。盲導犬育成を支援するには、以下のような方法があります。

寄付金: 各盲導犬協会への寄付金は、盲導犬の訓練や医療費に充てられます。
ボランティア活動: 繁殖犬ボランティアやパピーウォーカーとして、盲導犬の育成に直接携わることができます。
啓発活動: 盲導犬に関する理解を広めるための活動にも参加できます。
参考情報
日本盲導犬協会: https://www.facebook.com/jgda.guidedog/
公益財団法人アイメイト: https://www.eyemate.org/movie/
一般財団法人関西盲導犬協会: https://kansai-guidedog.jp/english/
一般社団法人北海道盲導犬協会: https://new.h-guidedog.org/
情報更新時期: 2024年6月


7.3 助成金と補助制度
視覚障害者は、日常生活において様々な困難を抱えており、経済的な負担も大きくなります。そこで、日本では視覚障害者に対する多くの助成金や補助制度が整備されています。これらの制度を活用することで、視覚障害者とその家族は経済的な負担を軽減し、安心して生活を送ることができます。

主な助成金・補助制度
1. 介護リフォームの補助金
概要:視覚障害者が自宅で安全に暮らせるようにするためのバリアフリー改修に対する補助金です。
対象:手すりの設置、段差の解消などの工事
支給額:最大20万円(費用の90%)
申請先:各自治体の福祉事務所
詳細:https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/23hosei/dl/23hosei_20231110_01.pdf
2. 福祉車両助成金
概要:視覚障害者が利用できる福祉車両の購入や改造に対する助成金です。
対象:福祉車両の購入や改造
支給額:車両の種類や改造内容によって異なる
申請先:日本財団をはじめとする公益財団法人
詳細:https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/information/2024/20240412-100740.html
3. 家族介護慰労金
概要:視覚障害者を自宅で介護している家族に対して支給される慰労金です。
対象:1年以上介護を続けている家族
支給額:年間10万円~12万円程度(自治体によって異なる)
申請先:各自治体の介護保険
詳細:http://www.nppv.org/kiroku141001.html
4. 補装具・日常生活用具の給付
概要:視覚障害者が日常生活を自立して送るために必要な補装具や用具に対する給付制度です。
対象:点字ディスプレイ、音声読み上げ機能付きパソコンなど
支給額:費用の一部または全額(自治体によって異なる)
申請先:各自治体の福祉事務所
詳細:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/yogu/seikatsu.html
その他の支援制度
上記以外にも、視覚障害者向けの様々な支援制度があります。

障害年金
盲導犬訓練費助成金
各種税金の減免
各種割引制度
詳細は、各自治体の福祉担当窓口や専門の相談機関に問い合わせるとよいでしょう。

情報収集
厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/index.html
全国手をつなぐ運動推進協議会:https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/en/news/20240522_01/
日本視覚障害者協議会:https://www.jcaa.or.jp/
今後の課題
視覚障害者向けの経済支援制度は充実していますが、利用の手続きが複雑だったり、所得制限があったりして、十分に活用できていないという課題もあります。今後は、より利用しやすい制度の整備や、所得制限の撤廃などが求められています。

注意点
上記の情報はあくまでも概略であり、個々の状況によって適用される制度や支援の内容が異なる場合があります。
具体的な支援内容や申請手続きについては、各自治体の福祉担当窓口や専門の相談機関に相談することをおすすめします。
2024年6月時点の情報であり、制度の内容や申請手続きは変更される場合がありますので、最新情報は各関係機関のウェブサイト等でご確認ください。

8. おすすめのリソースと情報源
8.1 役立つウェブサイトとブログ
はじめに
視覚障害者にとって、情報収集は日常生活において重要な役割を果たします。しかし、視覚的な情報源が制限されているため、情報収集に困難を感じるケースも少なくありません。

本稿では、視覚障害者にとって役立つウェブサイトやブログ、書籍などを紹介いたします。これらの情報源を活用することで、必要な情報やサポートを得やすくなり、より充実した生活を送ることができます。

役立つウェブサイトとブログ
日本ライトハウス
運営元:https://www.facebook.com/nipponlighthouse/
情報内容:視覚障害者向けのサービスや製品、イベント情報、日常生活で役立つアイテムや技術に関する情報
特徴:豊富な情報量、特に日常生活に役立つ情報が充実
対象者:視覚障害者、その家族、支援者
視覚障害者情報総合ネットワーク
運営元:https://www.ciaj.or.jp/about/organization.html
情報内容:法律や福祉制度、教育、就労に関する情報、視覚障害者の自立生活支援情報
特徴:詳細な情報解説、視覚障害者の自立生活支援に特化
対象者:視覚障害者、その家族、支援者
アイサポートセンター
運営元:https://i-support.co.il/%D7%A9%D7%99%D7%A8%D7%95%D7%AA-%D7%95%D7%AA%D7%9E%D7%99%D7%9B%D7%94-%D7%90%D7%99%D7%99-%D7%A1%D7%90%D7%A4%D7%95%D7%A8%D7%98/
情報内容:視覚障害者向けの技術支援やリハビリテーション情報、最新の技術やトレーニングプログラム、支援サービスに関する情報
特徴:音声読み上げソフトや点字ディスプレイなどの支援技術情報が充実
対象者:視覚障害者、その家族、支援者
盲導犬総合支援センター
運営元:https://goguidedogs.jp/
情報内容:盲導犬の訓練や利用方法、サポート体制に関する情報、盲導犬利用の手続きや費用に関する情報
特徴:盲導犬に関する情報が網羅的に掲載
対象者:視覚障害者、盲導犬に関心を持つ人
ブログ「見えない世界を歩く」
運営元:https://www.heibonsha.co.jp/book/b325591.html
情報内容:視覚障害者の日常生活や体験談、視覚障害者がどのように日常を過ごしているか、工夫やチャレンジに関するエピソード
特徴:共感や励ましを得られる、視覚障害者の生活理解を深められる
対象者:視覚障害者、その家族、視覚障害に関心を持つ人
その他
上記以外にも、視覚障害者にとって役立つウェブサイトやブログは多数存在します。情報収集の際は、以下の点に留意すると良いでしょう。

信頼できる情報源であること
情報が最新であること
自分のニーズに合った情報であること
役立つ書籍
視覚障害者向けには、様々な書籍も出版されています。以下に、いくつかのおすすめ書籍を紹介します。

点字で読む 100の言葉」(日本ライトハウス編)
盲導犬で社会参加」(盲導犬総合支援センター編)
視覚障害者と働く」(視覚障害者雇用促進センター編)
「見えない壁を超えて: 視覚障害者の自立と社会参加」(阿川佐和子著)
「見えない世界を生きる: 視覚障害者の体験と社会」(佐藤美奈子著)
その他の情報源
視覚障害者向けの情報源は、ウェブサイトやブログ、書籍以外にも様々存在します。以下に、いくつか例を挙げます。

視覚障害者団体
福祉事務所
図書館
視覚障害者向けのイベント
まとめ
視覚障害者にとって、情報収集は非常に重要です。上記の情報を参考に、自分に合った情報源を見つけて活用することで、より充実した生活を送ることができます。

情報収集の際の注意点
情報源の信頼性を確認する
情報の最新性を確認する
自分のニーズに合った情報であることを確認する
情報更新時期: 2024年6月


8.2 視覚障害者支援団体
日本には、視覚障害者の生活の質向上を目指して活動する多くの団体があります。以下に、主要な支援団体を紹介します。

1. 日本盲人会連合
概要
日本盲人会連合は、視覚障害者の権利擁護と社会参加促進、生活の向上を目指して活動する団体です。1948年に設立され、全国47都道府県に支部を持つ、視覚障害者団体としては最大規模の組織です。

活動内容
政策提言:視覚障害者に関する法制度や政策の改善に向けた提言
情報提供:視覚障害者向けの情報誌や点字出版物の発行、相談窓口の運営
啓発活動:視覚障害に関する理解促進のためのイベント開催、広報活動
福祉事業:視覚障害者向けの各種福祉事業の運営
国際交流:海外の視覚障害者団体との交流事業
参考情報
公式ホームページ: https://www.mindan.org/news_view.php?number=3313
情報提供電話:03-3264-5001
発行物:月刊「点字毎日」
2. 日本ライトハウス
概要
日本ライトハウスは、視覚障害者の自立と社会参加を目指して活動する非営利団体です。1922年に設立され、点字図書館、盲導犬訓練所、リハビリテーションセンターなど、様々な施設を運営しています。

活動内容
教育・訓練:視覚障害者向けの教育訓練プログラムの提供
情報支援:点字図書館、点字出版、情報提供サービス
リハビリテーション視覚障害者向けの各種リハビリテーションサービス
盲導犬事業:盲導犬の育成、訓練、貸与
福祉事業:視覚障害者向けの各種福祉事業の運営
参考情報
公式ホームページ: https://www.us-lighthouse.com/e-magazine-apps
情報提供電話:03-3408-4221
発行物:月刊「ライトハウス
3. 日本視覚障害者情報総合ネットワーク
概要
日本視覚障害者情報総合ネットワークは、視覚障害者やその家族、支援者に向けた情報提供を目的とした団体です。2001年に設立され、視覚障害に関する幅広い情報を提供しています。

活動内容
情報提供:視覚障害に関する法律、福祉制度、教育、就労、日常生活などの情報を提供
情報発信:ホームページ、電子メールマガジンSNSなどを活用した情報発信
イベント開催:視覚障害に関する講演会、セミナーなどのイベント開催
情報ネットワーク構築:視覚障害者団体や関係機関との情報共有
参考情報
公式ホームページ: https://www.facebook.com/onseicode/?locale=ja_JP
情報提供電話:03-5640-6310
発行物:季刊「情報ネットワーク」
4. 日本盲導犬協会
概要
日本盲導犬協会は、視覚障害者の自立支援を目的として盲導犬の育成と訓練を行っている団体です。1957年に設立され、全国に訓練センターや支所を持つ、盲導犬事業を専門とする唯一の団体です。

活動内容
盲導犬の育成・訓練:盲導犬候補犬の育成、訓練
盲導犬の貸与:視覚障害者への盲導犬の貸与、訓練
盲導犬ユーザーへの支援:盲導犬ユーザーへの訓練、相談、情報提供
盲導犬の普及活動:盲導犬に関する広報活動、イベント開催
参考情報
公式ホームページ: https://www.moudouken.net/en/
情報提供電話:03-3264-8891
発行物:季刊「盲導犬
その他
上記以外にも、全国各地に視覚障害者を支援する様々な団体があります。地域の情報については、各都道府県の視覚障害者福祉協会などに問い合わせることができます。

情報更新時期: 2024年6月


8.3 バリアフリー住宅関連の情報
バリアフリー住宅に関する情報は、近年ますます充実しています。視覚障害者、高齢者、その他の障害を持つ方々にとって、自分に合ったバリアフリー住宅を見つけることは大変重要です。そこで、2024年6月時点の最新情報と、役立つ情報源を以下に紹介します。

情報源
SUUMO 住まいのお役立ち記事 (https://suumo.jp/tokushu/foreigner/english/)
内容: バリアフリー住宅の間取り、補助金助成金、トイレ、浴室、玄関など場所別のポイントを詳しく紹介。
役立つ情報:
トイレ:手すりの設置、介助者と一緒に使える広さの確保
浴室:滑りにくい床材の使用、段差の解消
玄関:スロープの設置、手すりの設置
参考時期: 2024年6月時点
パナソニック ホームズ (https://homes.panasonic.com/sumai/technology/ud.html)
内容: ユニバーサルデザインバリアフリーの違い、自宅をバリアフリーにするメリットを詳しく説明。
役立つ情報:
段差のない出入り口
引き戸の使用
室内の温度差を防ぐ設備の導入
参考事例: 具体的な間取りや設備を紹介
おうちキャンバス (https://www.borderless-house.com/jp/sharehouse/kasuga/)
内容: バリアフリーな間取りや設計のポイントを紹介。
役立つ情報:
浴室やトイレのドアをスライド式にする
手すりの設置
滑りにくい床材の使用
参考時期: 2024年6月時点
日建ホーム (https://hi-asunaro.com/ie-school/2018/05/02/%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E4%BD%8F%E5%AE%85%E3%81%AE%E6%B3%A8%E6%84%8F%E7%82%B9/)
内容: バリアフリー住宅の間取り、注意点、補助金についての情報。
役立つ情報:
視覚障害者誘導用ブロックの設置
段差のないフロア設計
介助者が入りやすい広さの確保
参考事例: 実際のバリアフリー住宅事例を紹介
その他
厚生労働省 (https://www.mhlw.go.jp/index.html)
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 (https://www.jeed.go.jp/)
一般社団法人日本福祉建築協会 (https://www.aaj.or.jp/)
最新情報の入手方法
上記の情報源に加え、以下の方法で最新情報を取得することができます。

行政機関や福祉団体のウェブサイトを定期的に確認する
バリアフリー住宅に関するセミナーやイベントに参加する
バリアフリー住宅の専門業者に相談する
バリアフリー住宅選びのポイント

バリアフリー住宅を選ぶ際には、以下のポイントに注意することが大切です。

自分の障害やライフスタイルに合った間取りや設備を選ぶ
将来の介護にも対応できるような設計にする
補助金助成金を活用する
複数の業者を比較検討する
バリアフリー住宅は、視覚障害者や高齢者、その他の障害を持つ方々が、安全で快適に暮らせる住まいです。上記の情報源やポイントを参考に、自分に合ったバリアフリー住宅を見つけてください。


8.4 イベント情報と参加方法
視覚障害者にとって、イベントへの参加は、新しい体験や情報を得る貴重な機会となります。しかし、イベント情報を探すのは容易ではなく、参加方法も複雑な場合が多いのが現状です。

本稿では、視覚障害者向けの主要なイベント情報と、分かりやすい参加ガイドを提供します。最新情報に基づき、公式サイトへのリンクも掲載しているので、ぜひ参考にしてください。

主なイベント情報と参加方法
1. シカクの窓
概要: 視覚障害に関する情報を幅広く提供するサイト。スポーツ、ゲーム、創作活動、旅行・観光施設など、視覚障害者が楽しめる様々なイベント情報を掲載。
主なイベント情報: 視覚障害者向けのボードゲーム大会、音楽イベントなど。
参加方法: イベント詳細ページから確認可能。
公式サイト: https://www.naiiv.net/tool_category/new/
2. 日本ブラインドマラソン協会(JBMA)
概要: 視覚障害者のためのマラソン大会や伴走練習会を開催。視覚障害者がマラソンに参加するためのサポートや、伴走者の養成プログラムを提供。
主なイベント情報: 全国各地で開催されるマラソン大会、伴走練習会。
参加方法: イベント情報や参加方法は、公式サイトで随時更新。
公式サイト: https://jbma.or.jp/
3. 日本ロービジョン学会
概要: 視覚障害に関するフォーラムや講習会を定期的に開催。視覚障害者やその家族、支援者向け。
主なイベント情報: 「第18回JRPS網脈絡膜変性フォーラム」、「ロービジョンケア講習会」など。
参加方法: 多くのイベントが無料で参加可能、事前の申し込み不要の場合も。詳細は公式サイトで確認。
公式サイト: https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=27361
イベント参加のメリット
新しい体験やスキルを習得する機会
視覚障害者同士の交流や情報交換の場
社会参加の促進
自信や達成感を得られる
イベント参加時の注意点
イベント内容や参加方法を事前に確認する
必要な準備物や持ち物を確認する
介助が必要な場合は、事前に申請する
体調管理に気を配る
その他の情報源
視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」: https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014rul-img/2r98520000014rw2.pdf
全国視覚障害者情報提供施設協会: https://www.centroastalli.it/gli-appuntamenti-per-la-giornata-mondiale-del-rifugiato/
まとめ
視覚障害者向けのイベントは、新しい体験や情報を得る貴重な機会です。本記事を参考に、ぜひ積極的にイベントに参加してみてください。

情報更新時期: 2024年6月


9. まとめと展望
9.1 今後の視覚障害者支援の方向性
近年、日本の視覚障害者支援は、法制度の整備、就労支援の強化、介護・子ども支援の充実、啓発活動の推進など、多角的な取り組みを通じて、更なる進化を遂げています。これらの取り組みは、視覚障害者が自立した生活を送り、社会の一員として活躍できる環境の実現を目指しています。

1. 法改正と報酬改定:制度面からの支援強化
障害者自立支援法施行以降、視覚障害者の就労支援や福祉サービスの提供に関する法改正と報酬改定が着実に進められています。厚生労働省は、次年度予算や法改正の方向性について議論を重ね、視覚障害者がより自立した生活を送れる環境整備に努めています。

2. 就労支援の強化:自立への道を拓く
日本財団は、視覚障害者を含む障害者の就労支援プロジェクトを積極的に推進しています。このプロジェクトでは、視覚障害者が安心して働ける環境を整備するための研修やサポートを提供するだけでなく、企業との連携強化による雇用促進にも取り組んでいます。

3. 介護と支援サービスの充実:安心して暮らせる環境づくり
合同会社「介護の未来」などの団体は、視覚障害者を含む高齢者や障害者のための介護サービスを提供しています。指定市町村事務受託法人事業を通じて自治体と連携し、介護保険サービスの適正化と質の向上を目指しています。また、ケアプラン点検や研修事業を通じて、介護職員のスキルアップにも努めています。

4. 子ども支援と啓発活動:未来を担う子どもたちの健やかな成長を
NPO法人日本こども支援協会は、里親制度の啓発と支援を行い、親と暮らせない子どもたちの健全な育成を目指しています。視覚障害を持つ子どもたちも対象としており、家庭での養育環境の整備に努めています。

5. 視覚障害者支援の未来展望:多様性への配慮と個別支援の強化
これらの多角的な取り組みを通じて、日本の視覚障害者支援は更なる進化を遂げ、視覚障害者が自立して生活し、社会で活躍できる環境が着実に整備されつつあります。今後は、個々のニーズや状況に合わせた個別支援の強化や、視覚障害の種類や程度に応じた多様な支援体制の構築など、よりきめ細やかな支援体制の整備が求められます。

参考情報
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/index.html
日本財団: https://www.nippon-foundation.or.jp/
合同会社「介護の未来」: https://kaigonomirai.net/
NPO法人日本こども支援協会: https://www.kodomo-zaidan.com/
情報更新時期: 2024年6月


9.2 読者へのメッセージ
視覚障害者支援に関する情報をお伝えしてきましたが、読者の皆様にぜひお伝えしたいメッセージがあります。視覚障害者が自立し、豊かな生活を送るためには、私たち一人ひとりの理解と協力が不可欠です。

共生社会の実現
視覚障害者が自立して生活するためには、社会全体の理解と協力が必要です。共生社会を実現するためには、視覚障害者が日常生活で直面する課題を理解し、必要なサポートを提供することが重要です。

具体的な取り組み例
公共交通機関バリアフリー化: 視覚障害者が安心して利用できるよう、段差の解消や音声案内の設置などを進める必要があります。
街中での触覚ブロックの設置: 白杖を使って安全に歩行できるよう、必要な場所に触覚ブロックを設置する必要があります。
情報保障: 視覚障害者が必要な情報にアクセスできるように、点字資料や音声資料の提供、ウェブサイトのアクセシビリティ向上などを進める必要があります。
教育: 視覚障害児が適切な教育を受けられるよう、点字教育や視覚障害者向けの支援体制の充実が必要です。
就労: 視覚障害者が能力を発揮して働けるよう、職場における合理的配慮の推進や、就労支援サービスの充実が必要です。
支援技術の活用
現代の技術は視覚障害者の生活を大きく変える可能性を持っています。音声読み上げソフトや点字ディスプレイ、ナビゲーションアプリなど、様々な支援技術が開発されています。これらの技術を活用することで、視覚障害者がより自立して生活できる環境を整えることができます。

具体的な支援技術の例
音声読み上げソフト: 視覚障害者が文書やウェブサイトの内容を音声で聞くことができるソフトです。
点字ディスプレイ: 視覚障害者が点字で書かれた情報をパソコンなどで表示して読むことができる機器です。
ナビゲーションアプリ: 視覚障害者がスマートフォンを使って目的地まで音声案内でナビゲートできるアプリです。
スマートグラス: 視覚障害者に必要な情報を音声や視覚で提供できるスマートグラスが開発されています。
みんなの理解とサポート
視覚障害者を支援するためには、私たち一人ひとりが理解を深め、積極的にサポートすることが重要です。

具体的なサポート方法
困っていることがないか声をかける: 街で白杖を持った人を見かけたら、困っていることがないか声をかけるなど、小さなサポートが視覚障害者にとって大きな助けになります。
点字ブロックの段差を解消する: 歩道などで点字ブロックの段差を見かけたら、段差を解消するなど、安全な通行環境を作るために協力しましょう。
視覚障害者向けのイベントに参加する: 地域で開催される視覚障害者向けのイベントに参加することで、視覚障害者自身が社会とのつながりを感じることができ、また一般の人々も視覚障害に対する理解を深めることができます。
視覚障害者団体への支援: 視覚障害者団体は、視覚障害者の支援活動や啓発活動を行っています。寄付やボランティア活動などを通して、視覚障害者団体への支援を行うこともできます。
参加型イベントとコミュニティの重要性
視覚障害者が社会とつながり、積極的に参加できるイベントやコミュニティの存在も大切です。地域で開催される視覚障害者向けのイベントに参加することで、視覚障害者自身が社会とのつながりを感じることができ、また一般の人々も視覚障害に対する理解を深めることができます。

具体的なイベントやコミュニティの例
視覚障害者向けのスポーツイベント: 視覚障害者が様々なスポーツを楽しむことができるイベントが開催されています。
視覚障害者向けの文化イベント: 視覚障害者が音楽や演劇などを鑑賞できるイベントが開催されています。
視覚障害者向けの交流会: 視覚障害者同士が交流できる場として、様々な交流会が開催されています。
視覚障害者向けの就労支援プログラム: 視覚障害者が就職活動やキャリアアップのための支援を受けられるプログラムが提供されています。
情報収集
情報収集の重要性
視覚障害者支援に関する情報は、常に最新の情報を入手することが重要です。情報収集を継続することで、視覚障害者を取り巻く環境や支援制度に関する最新の動向を把握することができます。また、個々の視覚障害者のニーズに合わせた支援を行うためには、幅広い情報収集が不可欠です。

情報収集のポイント
視覚障害者支援に関する情報収集を行う際には、以下の点に注意することが重要です。

信頼できる情報源: 情報収集を行う際には、公的機関や専門家による情報源を優先しましょう。
最新の情報: 情報は常に更新されているため、定期的に情報収集を行うことが重要です。
幅広い情報: 異なる視点からの情報収集を行うことで、より深い理解を得ることができます。
個々のニーズに合わせた情報: 情報収集を行う際には、個々の視覚障害者のニーズに合わせた情報を探すことが重要です。
情報収集の具体的な方法
視覚障害者支援に関する情報は、以下の方法で収集することができます。

インターネット: 上記の団体やウェブサイトのほか、視覚障害者支援に関する情報発信をしているウェブサイトやブログなどを利用することができます。
書籍: 視覚障害者支援に関する書籍は、図書館や書店で入手することができます。
セミナーや講演会: 視覚障害者支援に関するセミナーや講演会が各地で開催されています。
体験プログラム: 視覚障害者向けの体験プログラムに参加することで、視覚障害者の生活を理解することができます。
相談窓口: 視覚障害者支援に関する相談窓口に相談することで、必要な情報や支援を受けることができます。
情報収集の活用
収集した情報は、以下のような目的で活用することができます。

視覚障害者支援に関する知識を深める: 収集した情報をもとに、視覚障害者支援に関する知識を深めることができます。
個々の視覚障害者のニーズに合わせた支援を行う: 収集した情報をもとに、個々の視覚障害者のニーズに合わせた支援を行うことができます。
視覚障害者に対する理解を深める: 収集した情報をもとに、視覚障害者に対する理解を深めることができます。
視覚障害者支援の活動に役立てる: 収集した情報をもとに、視覚障害者支援の活動に役立てることができます。
情報収集ツールの活用
視覚障害者支援に関する情報収集には、以下の情報収集ツールを活用することができます。

検索エンジン: キーワードを入力することで、関連する情報を検索することができます。
ニュースサイト: 視覚障害者支援に関する最新ニュースを閲覧することができます。
SNS: 視覚障害者支援に関する情報を発信している団体や個人をフォローすることができます。
視覚障害者向け情報ポータルサイト: 視覚障害者向けの情報がまとめられているウェブサイトを利用することができます。
情報収集の継続
視覚障害者支援に関する情報収集は、継続的に行うことが重要です。情報収集を継続することで、常に最新の情報を入手し、視覚障害者支援の活動に役立てることができます。

参考情報
全国視覚障害者福祉協会: https://syobungei.net/news/author/aigo
日本盲人会連合会: https://zhuanlan.zhihu.com/p/367999778
情報処理推進機構: https://www.ipa.go.jp/
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/index.html
その他
視覚障害者支援に関する情報は、日々更新されています。最新の情報については、上記の情報源を参照してください。

情報更新時期: 2024年6月


9.3 さらなる情報と学びのために
視覚障害者を取り巻く環境は日々変化しており、情報も常に更新されています。以下では、紹介したリソースに加え、さらに情報収集や学びを深めるためのヒントをご紹介します。

情報収集
政府・公的機関: 厚生労働省文部科学省、各都道府県の障害福祉担当部局などが、視覚障害者向けの施策や支援情報などを提供しています。最新の情報を確認できます。
https://www.mhlw.go.jp/index.html
https://www.mext.go.jp/
視覚障害者団体: 全国各地に視覚障害者向けの団体が存在します。地域に根差した情報や、当事者同士の交流の場を提供しています。
http://nichimou.org/
情報ポータルサイト: 視覚障害に関する幅広い情報を網羅したポータルサイトも存在します。多角的な情報収集に役立ちます。
https://www.naiiv.net/tool_category/new/
民間企業・団体: 視覚障害者向けの製品やサービスを提供する企業・団体も情報発信を行っています。最新技術や支援機器に関する情報を得ることができます。
https://www.orcam.com/en-us/orcam-read
学び
オンライン学習: 視覚障害者向けのオンライン学習コンテンツも充実しています。自宅で気軽に学ぶことができます。
https://www.tsukuba.ac.jp/community/lifelong-extension/incumbent-education/post-88.html
高等教育機関: 視覚障害者を対象とした高等教育機関も存在します。専門的な知識やスキルを身につけることができます。
https://park.saitama-u.ac.jp/~kyodo-sankaku/h_person_support/
講演会・セミナー: 視覚障害者向けの講演会やセミナーも各地で開催されています。最新情報や専門家の意見を聞くことができます。
https://www.naiiv.net/zensijokyo/2022%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E5%85%A8%E8%A6%96%E6%83%85%E5%8D%94%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85/
交流会: 視覚障害者同士が交流できる場も設けられています。情報交換や仲間作りに役立ちます。
https://www.calidadpascual.com/2019/02/14/pascual-reivindica-en-su-50-aniversario-los-valores-como-base-del-negocio/
参考情報
上記以外にも、視覚障害者向けの情報・学びリソースは多数存在します。インターネットや地域の情報誌などで積極的に情報収集を行いましょう。
情報収集や学びを進める際には、信頼できる情報源かどうかを確認することが重要です。
わからないことがあれば、視覚障害者団体や支援者に相談することをおすすめします。
情報掲載時期と内容
紹介した情報は、2024年6月時点のものです。
各サイトや団体の情報は、定期的に更新されています。最新の情報については、各サイト等でご確認ください。
参考URL
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/index.html
文部科学省: https://www.mext.go.jp/
全国視覚障害者協会: http://nichimou.org/
シカクの窓: https://www.naiiv.net/tool_category/new/
orcam: https://www.orcam.com/en-us/orcam-read
筑波大学附属視覚障害特別支援学校: https://www.tsukuba.ac.jp/community/lifelong-extension/incumbent-education/post-88.html
埼玉大学: https://park.saitama-u.ac.jp/~kyodo-sankaku/h_person_support/
全国視覚障害者協会 全国大会: https://www.naiiv.net/zensijokyo/2022%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E5%85%A8%E8%A6%96%E6%83%85%E5%8D%94%E5%A4%A7%E4%BC%9A%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85/
全国視覚障害者協会 設立50周年記念式典: https://www.calidadpascual.com/2019/02/14/pascual-reivindica-en-su-50-aniversario-los-valores-como-base-del-negocio/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

視覚障害者ご本人さんをはじめ、ご家族やご友人、恋人やパートナー、仕事仲間や企業様、介護士や支援員などの支援者の方々、一般読者の方々のほんの少しのお役に立てるような内容になっていれば幸いです。

ぜひとも、さまざまな方法で記事をはじめとする色々な情報の拡散のご協力もいただけますと幸いです。

今後も視覚障害者をはじめとする、さまざまな障害に関する情報を発信してまいりますので、今後ともご支援、応援いただけますと幸いです。