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障害に関する情報ブログ

9: 「共感と理解:視覚障害者とその家族の生活の洞察(1)」

目次
1. 視覚障害者の日常生活

1.1 日常生活の課題と工夫

1.2 生活の支援ツール

1.3 盲導犬との生活

1.4 白杖の選び方と使い方

1.5 視覚障害者の旅行

2. 視覚障害者の家族と介護

2.1 家族の役割と支援

2.2 視覚障害者の子育て

2.3 家族が直面する課題

2.4 家族の介護体験談


1. 視覚障害者の日常生活
1.1 日常生活の課題と工夫
視覚障害者が直面する課題と工夫
視覚障害者は、日常生活において様々な課題に直面します。しかし、適切な工夫と支援ツールの活用により、これらの課題を克服し、充実した生活を送ることができます。

視覚情報へのアクセスの困難
課題: 視覚障害者は、書籍やインターネット上の情報など、視覚に頼る情報へのアクセスが困難です。
解決策:
音声読み上げソフト: 文章を読み上げて音声で伝えるソフト。
点字ディスプレイ: 文字を点字に変換して触覚で認識できる装置。
画像認識ソフト: 画像の内容を音声で説明したり、テキストに変換したりするソフト。
要約サービス: 長文を要約して音声で読み上げるサービス。
参考情報:
音声読み上げソフト: https://www.sonpo.or.jp/support/index.html
点字ディスプレイ: https://arxiv.org/pdf/2111.04542
画像認識ソフト: https://jbict.net/journal/podcast/012
要約サービス: https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/
移動の制約
課題: 視覚障害者は、周囲の状況を把握しづらい ため、安全な移動が困難です。
解決策:
白杖: 前方の障害物を検知し、方向を把握する道具。
盲導犬: 周囲の状況を把握し、安全な経路を誘導する犬。
移動支援員: 外出時の移動をサポートする介助者。
音声案内付きGPS: 音声で経路を案内するGPS機器。
参考情報:
白杖: https://glottolog.org/langdoc?language=nucl1643
盲導犬: https://www.moudouken.net/
移動支援員: https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000091252.pdf
音声案内付きGPS: https://eyenavi.jp/
家事の困難
課題: 視覚障害者は、熱を使う料理や鋭利な道具の使用など、家事全般に困難を感じます。
解決策:
触覚的なマーカー: 物の場所や状態を触覚で識別するための標識。
音声アシスト機器: 音声で指示や情報を伝える機器。
段階的な調理レシピ: 写真やイラスト付きで調理手順を説明するレシピ。
家事代行サービス: 専門業者が家事を代行するサービス。
参考情報:
触覚的なマーカー: https://ms-my.facebook.com/ceci.vietnam/posts/5160579547320532
音声アシスト機器: https://www.amazon.co.jp/%E7%BF%BB%E8%A8%B3%E6%A9%9F-%E9%9F%B3%E5%A3%B0%E8%AA%8D%E8%AD%98/s?k=%E7%BF%BB%E8%A8%B3%E6%A9%9F+%E9%9F%B3%E5%A3%B0%E8%AA%8D%E8%AD%98
段階的な調理レシピ: https://heart-net.nhk.or.jp/heart/voice/category/1/index.html
家事代行サービス: https://www.happy-bears.com/kaji/
日常生活の工夫
視覚障害者が日常生活で課題を克服し、より自立した生活を送るためには、様々な工夫が有効です。

テクノロジーの活用
音声読み上げソフトや点字ディスプレイなどの技術を活用することで、書籍やインターネット上の情報にアクセスしやすくなります。
音声アシスタント機能付きのスマートフォンスマートスピーカーを活用することで、情報収集やコミュニケーションを効率的に行うことができます。
音声案内付きGPSや移動支援アプリを活用することで、安全かつスムーズな移動が可能になります。
効果的な整理整頓
物の置き場所を決め、常に同じ場所にしまうことで、必要なものを探しやすい環境を作ることができます。
触覚的なラベルや段ボール箱などを活用することで、物の種類や場所を触覚で識別することができます。
定期的に整理整頓を行うことで、物の紛失を防ぎ、生活空間を清潔に保つことができます。
移動スキルの習得
白杖歩行や盲導犬歩行などの移動訓練を受けることで、安全かつ自立した移動が可能になります。近年では、音声案内付きGPSや移動支援アプリなどの技術も発展しており、これらのツールを活用することで、より安全かつ効率的な移動が可能になっています。

移動スキルの習得の重要性
視覚障害者が安全かつ自立して生活するためには、移動スキルを習得することが重要です。
移動スキルの習得により、視覚障害者は以下のことが可能になります。
自宅から職場や学校、買い物場所などへの移動
友人や家族との外出
レジャー活動への参加
社会活動への参加
移動スキルの習得は、視覚障害者の生活の質 (QOL) を向上させる重要な要素です。
移動スキルの習得方法
白杖歩行訓練: 白杖の使い方を学び、安全に歩行できるようになる訓練です。
盲導犬歩行訓練: 盲導犬の指示に従って安全に歩行できるようになる訓練です。
音声案内付きGPSや移動支援アプリの活用: 音声案内や地図情報などを活用して、安全かつ効率的に移動する方法を学ぶことができます。
その他: 視覚障害者の移動を支援する様々なサービスや制度があります。
参考情報
白杖歩行訓練: https://www.guidedog.org/
盲導犬歩行訓練: https://www.facebook.com/jgda.guidedog/
音声案内付きGPS: http://www.inavi.com/
移動支援アプリ: https://eyenavi.jp/
その他の工夫
視覚障害者が日常生活で課題を克服し、より自立した生活を送るためには、上記以外にも様々な工夫が有効です。

情報収集: 新聞、テレビ、ラジオなどのマスメディアのほか、インターネット上の情報も活用できます。音声読み上げソフトや点字ディスプレイなどの技術を活用することで、情報収集を効率的に行うことができます。
コミュニケーション: 家族や友人、地域の人々とのコミュニケーションを積極的に行うことが大切です。電話やメール、SNSなどのツールを活用するほか、地域の交流会やイベントに参加するのも良いでしょう。
趣味: 音楽鑑賞、読書、スポーツなど、様々な趣味を楽しむことができます。視覚障害者向けのスポーツや文化活動も盛んに行われています。
社会参加: 職場や学校、地域活動など、様々な社会活動に参加することができます。視覚障害者向けの支援制度やサービスを活用することで、社会参加の機会を広げることができます。
参考情報
視覚障害者向けの情報提供サービス: https://www.jipdec.or.jp/
視覚障害者向けのスポーツ: https://www.parasports.or.jp/
視覚障害者向けの文化活動: https://www.jbs.or.jp/
視覚障害者向けの支援制度:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/03.html
まとめ
視覚障害者は、様々な課題を抱えながらも、適切な工夫と支援ツールの活用により、自立した生活を送ることができます。近年では、テクノロジーの発展により、視覚障害者向けの支援ツールも充実しており、より快適な生活を送るための環境が整ってきています。

視覚障害者一人ひとりのニーズに合わせた支援を行うことが重要です。視覚障害者を取り巻く環境を理解し、誰もが安心して暮らせる社会を目指しましょう。

情報更新時期: 2024年6月


1.2 生活の支援ツール
視覚障害者が日常生活をより快適に過ごし、社会参加を促進するために、様々な支援ツールが開発されています。近年、これらのツールは目覚ましい進化を遂げ、AIやクラウド技術を取り入れた革新的な製品も登場しています。

本稿では、視覚障害者の生活を支える主要な支援ツールとその利点を、最新の情報を交えて詳細に解説します。

情報アクセス支援
1. スクリーンリーダーと音声アシスタント
スクリーンリーダー:
代表的なソフト: JAWS、NVDA、VoiceOver(iOS)、TalkBack(Android
機能: 画面上のテキストを読み上げ、音声で操作ガイドを提供
利点:
ウェブサイト、文書、メールなどの情報へのアクセスを可能に
画面操作を音声でサポートし、パソコンやスマートフォンの利用を容易に
音声アシスタント:
代表的なサービス: Siri、Googleアシスタント
機能: 音声コマンドでメッセージ送信、電話発信、情報検索などを可能に
利点:
手を使わずに情報収集や操作が可能
視覚障害者にとって、特に便利なツール
参考情報:
30 Apps, Devices and Technologies for People With Vision Impairments - American Academy of Ophthalmology:https://www.aao.org/
視覚障害者向け情報アクセシビリティ支援ツール - 情報処理推進機構: https://www.javis.jp/javisniyusuyi-lan
2. 点字ディスプレイと点字プリンター
点字ディスプレイ:
機能: 画面上のテキストをリアルタイムで点字に変換し、触覚で情報を読み取る
利点:
視覚障害者が情報に直接触れて理解できる
長時間読書も快適に
点字プリンター:
機能: 文書を点字で印刷
利点:
点字資料の作成や印刷が可能
情報共有や学習を支援
参考情報:
点字情報総合データベース - 国立障害者リハビリテーションセンター: http://www.rehab.go.jp/whoclbc/link/
視覚障害者向け情報アクセシビリティ支援ツール - 情報処理推進機構: https://www.javis.jp/javisniyusuyi-lan
移動支援
1. 白杖盲導犬
白杖:
機能: 物理的な障害物を検知し、安全な歩行をサポート
種類: 長さや先端の種類が異なる
利点:
基本的な移動支援ツールとして広く利用
比較的安価で入手しやすい
盲導犬:
機能: 訓練を受けた犬が歩行を誘導し、安全な移動をサポート
利点:
白杖よりも広い範囲を感知し、段差や障害物を回避
精神的な支えにもなる
参考情報:
白杖の種類と選び方 - 全国盲導犬協会: https://pawversity.com/history-and-society/which-dog-breeds-are-used-as-guide-dogs
盲導犬について - 全国盲導犬協会: https://www.facebook.com/jgda.guidedog/
2. GPSナビゲーションシステム
機能: 音声ガイドや振動によるフィードバックで、屋外での移動をサポート
種類:
音声のみのガイド
音声と振動のガイド
スマートフォンアプリ
利点:
新しい場所や目的地への自信を持って移動できる
複数ルート検索や音声による詳細情報提供など、機能が充実
参考情報:
視覚障害者向けGPSナビゲーションシステム - 情報処理推進機構: https://eyenavi.jp/
視覚障害者のための移動支援機器 - アイメディック: https://www.aimedicmmt.co.jp/product/
生活支援
1. 音声時計と大ボタン電話
音声時計
機能
時間を音声で知らせる
曜日や時刻を詳細に読み上げるもの
アラーム機能付きのもの
温度や湿度を知らせるもの
カレンダー機能付きのもの
種類
置時計タイプ
腕時計タイプ
持ち運びできる小型タイプ
利点
視覚障害者が時間を知りたいときに、わざわざ時計を見る必要がない
寝室や暗い場所でも時間を確認できる
曜日や時刻を詳細に読み上げるものなら、より情報量が多い
アラーム機能付きのものなら、起床や服薬などのタイミングを逃さない
温度や湿度を知らせるものなら、体調管理にも役立つ
カレンダー機能付きのものなら、予定の確認にも役立つ
参考情報:
視覚障害者用 音声時計の通販:https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E8%A6%96%E8%A6%9A%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E8%80%85+%E9%9F%B3%E5%A3%B0%E6%99%82%E8%A8%88/
音声時計の種類と選び方 - 福祉用具あんてな: https://avify.paniorganizator.pl/blog/a3c297535
大ボタン電話
機能
ボタンが大きく、見やすい
音量調節機能付き
スピーカー音量が大きい
補聴器対応
自動録音機能付き
メッセージ機能付き
種類
コードレスタイプ
子機付きタイプ
固定電話タイプ
利点
視覚障害者でも、ボタンを押し間違えずに電話をかけられる
音量を大きくできるので、耳が遠い人でも聞き取りやすい
補聴器対応なら、補聴器をつけたまま通話できる
自動録音機能付きなら、通話の内容を記録できる
メッセージ機能付きなら、不在時にメッセージを残せる
参考情報:
視覚障害者向け大ボタン電話の選び方 - NTT東日本: https://www.ntt-east.co.jp/
視覚障害者向け電話機 - アイメディック: https://www.aimedicmmt.co.jp/product/
2. スマートデバイス
近年、視覚障害者の生活を支援するスマートデバイスが続々と登場しています。音声コマンドで家電を操作したり、情報収集したりすることができ、より便利で快適な生活を送ることができます。

代表的なスマートデバイス
Amazon Echo Show
Google Home Hub
Apple HomePod
機能
音声コマンドで家電を操作
音楽再生
ニュースや天気予報の確認
買い物リストの作成
スケジュール管理
読書
インターネット検索
利点
手を使わずに操作できる
情報収集や家電操作が簡単
生活をより便利で快適に
参考情報:
視覚障害者向けのスマートホーム: https://www.aimedicmmt.co.jp/company/outline/
音声アシスタントと視覚障害者: https://www.jra.go.jp/accessibility/
3. その他の支援ツール
音声読み上げソフト: パソコンやスマートフォンの画面上のテキストを音声で読み上げる
拡大読書器: 画面上の文字を拡大して表示
点字キーボード: 点字で入力できるキーボード
音声認識ソフト: 音声で入力した内容を文字に変換
音声翻訳アプリ: 音声を翻訳し、別の言語で音声出力
これらの支援ツールは、視覚障害者が情報収集、コミュニケーション、学習など、様々な活動を行うために役立ちます。

4. まとめ
視覚障害者の生活を支える支援ツールは、日々進化しています。自分に合ったツールを選ぶことで、より自立した生活を送ることが可能になります。

情報収集や購入の際には、専門機関や関係団体に相談することをおすすめします。

参考情報
情報処理推進機構: https://www.forbes.com/sites/alexandralevine/2023/01/19/charlie-javice-jp-morgan-frank-lawsuit/
全国盲導犬協会: https://www.guidedogs.com/
視覚障害者総合支援センター: http://www.tils.gr.jp/
情報更新時期: 2024年6月


1.3 盲導犬との生活
はじめに
盲導犬は、視覚障害者の自立と社会参加を支えるかけがえのないパートナーです。適切な訓練とケアを受けた盲導犬は、安全な歩行、公共交通機関の利用、日常生活における様々な場面でサポートを提供します。

本ガイドでは、盲導犬との生活に関する詳細情報を提供します。盲導犬の日常ケア、生活のメリット、トレーニング、健康管理など、様々な側面について網羅的に解説します。

情報源
公益財団法人 日本盲導犬協会https://www.facebook.com/jgda.guidedog/
社会福祉法人 兵庫盲導犬協会:https://www.tanoshiijapanese.com/dictionary/entry_details.cfm?entry_id=51579
公益財団法人 東日本盲導犬協会https://www.guide-dog.jp/
一般社団法人 アイメイト:https://aime-ong.org/en/civic-and-citizenship-days/
厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/shisaku/jigyounushi/intro-joseikin.html
盲導犬の日常ケア
盲導犬の健康と能力を維持するためには、毎日のケアとグルーミングが欠かせません。

食事と運動
食事: 盲導犬の年齢、体重、活動レベルに合った、栄養バランスの取れた食事を与えることが重要です。獣医師と相談しながら、適切な食事量と内容を決定しましょう。
運動: 毎日、少なくとも30分程度の運動が必要です。散歩、ジョギング、ボール遊びなど、盲導犬が楽しめる運動を取り入れましょう。
補足情報:
盲導犬用のフードは、市販のものだけでなく、獣医師専用のフードも販売されています。
運動不足は肥満や体調不良の原因となるため、十分な運動時間を確保することが重要です。
ブラッシングと入浴
ブラッシング: 週に数回、抜け毛を取り除き、皮膚と被毛の健康を維持するためにブラッシングを行います。犬種によって適切なブラシの種類が異なるため、獣医師に相談しましょう。
入浴: 月に1回程度、専用のシャンプーを使って入浴させます。耳や歯のケアも忘れずに。
補足情報:
ブラッシングは、マッサージ効果もあり、盲導犬とのスキンシップの機会にもなります。
入浴は、皮膚病の予防にも効果的です。
健康管理
定期的な獣医検診: 6ヶ月に1回程度、獣医検診を受け、予防接種や健康診断を行います。
寄生虫予防: 定期的に駆虫薬を投与し、寄生虫による病気の予防を行います。
歯の健康: 毎日歯磨きを行い、歯周病の予防に努めます。
補足情報:
盲導犬は、一般の犬よりも健康管理に気を配る必要があります。
定期的な獣医検診は、病気の早期発見・早期治療に繋がり、盲導犬の健康維持に不可欠です。
盲導犬との生活のメリット
盲導犬は、視覚障害者の生活に様々なメリットをもたらします。

移動のサポート
段差や障害物を避け、安全な歩行をサポートします。
公共交通機関の利用をサポートし、外出の機会を増やします。
新しい場所への移動をサポートし、社会参加を促進します。
補足情報:
盲導犬は、周囲の状況を常に把握し、安全な経路を選択することができます。
公共交通機関では、盲導犬は無料で乗車できます。
盲導犬と一緒に散歩することで、適度な運動になり、健康維持にも役立ちます。
心理的・社会的支援
常に寄り添い、精神的な支えとなります。
自信と自立心を高め、社会参加を促進します。
周囲の人とのコミュニケーションを円滑にし、社会的な孤立を防ぎます。
補足情報:
盲導犬との触れ合いは、ストレス解消や癒し効果も期待できます。
盲導犬を連れていることで、周囲の人から声をかけてもらう機会が増え、社会との繋がりを感じることができます。
盲導犬は、視覚障害者にとってかけがえのないパートナーであり、生活の質を大きく向上させる存在です。
盲導犬のトレーニングと生活
レーニングの種類
歩行訓練
歩行訓練は、盲導犬の最も重要な訓練の一つです。障害物や段差を避け、安全に歩行できるよう、様々な状況で訓練を行います。

基本歩行: ハーネスを装着し、ハンドラーの指示に従って歩くことを学びます。
誘導訓練: 障害物や段差を避け、安全な経路を誘導することを学びます。
方向指示訓練: 右、左、まっすぐなど、ハンドラーの指示に従って方向を変えることを学びます。
信号待ち訓練: 信号機や横断歩道で安全に待つことを学びます。
公共交通機関訓練: バスや電車などの公共交通機関の利用方法を学びます。
補足情報:
歩行訓練は、実際の生活環境を想定した場所で、様々な状況を想定して行われます。
訓練には、数ヶ月から1年程度かかる場合があり、犬の個体差や性格によって、進度や難易度が異なります。
その他の訓練
歩行訓練以外にも、様々な訓練が行われます。

服従訓練: 指示に従って座ったり、伏せたり、待ったりすることを学びます。
社会化訓練: 様々な人や環境に慣れ、落ち着いて行動することを学びます。
マナー訓練: 吠えたり、飛びかかったりしないなど、公共の場でのマナーを学びます。
トイレ訓練: 決まった場所で排泄することを学びます。
補足情報:
訓練内容は、盲導犬の役割や個々のニーズに合わせて調整されます。
訓練は、犬にとって楽しく、ストレスのない環境で行われることが重要です。
盲導犬との生活における注意点
盲導犬との生活には、いくつかの注意点があります。

盲導犬はあくまでも補助具であり、全ての状況でサポートを提供できるわけではありません。
盲導犬は、常に集中して働いているわけではありません。休憩や遊びの時間も必要です。
盲導犬は、周囲の人から理解と協力を得ることが重要です。
補足情報:
盲導犬に関する法律やルールを理解し、遵守する必要があります。
盲導犬への差別や偏見は許されません。
盲導犬は、視覚障害者の自立と社会参加に不可欠な存在であり、周囲の人々の理解と協力を得ることが重要です。
盲導犬を迎え入れる準備
盲導犬を迎え入れるには、いくつかの準備が必要です。

経済的な準備: 盲導犬は、飼育に費用がかかります。餌代、医療費、訓練費などを準備する必要があります。
住環境の準備: 盲導犬が快適に過ごせる住環境を整える必要があります。
家族や周囲の理解: 家族や周囲の人々に、盲導犬について理解してもらう必要があります。
補足情報:
盲導犬協会等から、盲導犬を迎え入れるためのサポートを受けることができます。
盲導犬は、家族の一員として迎え入れる覚悟が必要です。
まとめ
盲導犬は、視覚障害者の生活に大きなサポートを提供する存在です。盲導犬との生活には、様々なメリットと注意点がありますが、適切な準備と理解があれば、かけがえのないパートナーとなるでしょう。

情報更新時期: 2024年6月


1.4 白杖の選び方と使い方
視覚障害者の移動を支え、周囲への識別を促す白杖。適切な選び方と使い方をマスターし、一歩一歩、自信に満ちた歩みを踏み出しましょう。

1. 白杖の種類:目的に合わせた最適なパートナー
白杖は大きく3種類に分類されます。それぞれの特徴と用途を理解し、自分に合ったパートナーを選びましょう。

1.1 ロングケイン:頼れる相棒、あなたの視界を広げる
地面を左右に振って障害物を検知し、安全な歩行をサポートします。
主に単独歩行時に使用し、視覚障害者の移動における主要なツールとなります。
1.2 シンボルケイン:周囲に知らせる、あなたの存在
視覚障害であることを周囲に知らせ、歩行時の安全を確保します。
障害物の検知には不向きですが、段差や階段の高さを確認するのに役立ちます。
白杖の先端に識別マークが取り付けられていることが多いです。
1.3 サポートケイン:頼れる支え、バランスアップ
バランスを取るために使用し、歩行時の安定性を高めます。
視覚障害を示すために白く塗られていますが、障害物の検知には使われません。
主に関節炎や筋力低下などの理由で歩行に困難を感じる方で使用されます。
2. 素材とデザイン:軽量性、耐久性、そして持ち運びやすさを追求
白杖は、アルミニウム、ガラス繊維、カーボンファイバーなど、さまざまな素材で作られています。それぞれの特性を理解し、自分に合った素材を選びましょう。

アルミニウム: 軽量で安価ですが、強度が低く、曲がりやすいというデメリットがあります。
ガラス繊維: 強度と耐久性に優れ、錆びにも強いという特徴があります。
カーボンファイバー: 軽量かつ高強度で、振動吸収性に優れています。
デザイン面では、折りたたみ式や伸縮式のものもあり、持ち運びや収納に便利です。

3. 先端の種類:路面状況や好みに合わせて選択
白杖の先端には、さまざまな形状と材質のものがあります。使用する環境や好みに合わせて選びましょう。

金属製先端: 鋭利で感度が高く、小さな段差や障害物も検知しやすいという特徴があります。
ナイロン製先端: 滑りにくく、衝撃吸収性に優れています。
マシュマロ型先端: 柔らかく衝撃が少なく、歩行時の負担を軽減します。
近年では、音声を発して障害物を知らせる先端や、GPS機能付きの先端なども開発されています。

4. 白杖の使い方:基本から応用まで、安全で快適な歩行を実現
白杖を効果的に活用するためには、適切な技術を習得することが重要です。以下に基本的な使い方と、より快適な歩行を実現するためのポイントを紹介します。

4.1 基本的な握り方と動作
白杖の先端を地面につけ、握り部分を腹部の高さに持ちます。
杖を左右に振りながら前進し、障害物を検知します。
障害物を感じたら、杖をその方向に向けてさらに詳しく探ります。
段差や階段に差し掛かった場合は、杖の先端で段差の高さを確認してから、慎重に昇降します。
4.2 オリエンテーションとモビリティ訓練:専門家のサポートでスキルアップ
白杖の使用方法を効果的に学ぶためには、オリエンテーションとモビリティ(O&M)専門家の指導を受けることが推奨されます。

O&M訓練では、以下のような内容を学ぶことができます。

白杖の使い方:さまざまな状況における具体的な使い方を指導します。
環境認識:周囲の状況を理解し、安全に移動するための方法を学びます。
移動技術:段差や階段の昇降、狭い通路の歩行など、さまざまな状況における移動方法を練習します。
4.3 白杖のメンテナンス:長く安全に使用するために
白杖を常に良好な状態に保つために、定期的なメンテナンスが重要です。

4.3.1 先端部分の点検と交換
白杖の先端部分は、使用頻度や路面の状況によって摩耗や破損しやすい部位です。定期的に点検を行い、以下のような場合は交換しましょう。

先端部分が尖っていない、または欠けている
先端部分が摩耗して細くなっている
先端部分が破損している
先端部分の交換は、販売店視覚障害者支援団体などで依頼することができます。

4.3.2 清掃
白杖は、使用中に汚れや埃が付着しやすいため、定期的に清掃することが重要です。

柔らかい布に水または中性洗剤を染み込ませ、白杖全体を拭き掃除します。
先端部分は特に汚れやすいため、念入りに清掃します。
水洗いする場合は、完全に乾燥させてから使用します。
4.3.3 保管
白杖を長期間使用しない場合は、直射日光や高温多湿を避け、風通しの良い場所で保管しましょう。

高温多湿な場所での保管は、白杖の劣化を早めます。
直射日光が当たる場所での保管は、白杖の色あせや変形の原因となります。
長期間使用しない場合は、分解できるものは分解して保管しておくと、収納スペースを節約できます。
参考情報
厚生労働省 白杖の購入・修理等に関する情報:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000203513_00001.html
日本ライトハウス 白杖の種類と選び方:https://www.lighthouse.or.jp/iccb/shops/index_shops/index_items/white_cane/
アイメイト 白杖の選び方・使い方:http://www.amedia.co.jp/product/cane/index.html
その他
白杖は、視覚障害者の自立生活を支える重要なツールです。適切なメンテナンスを行うことで、白杖を長く安全に使用することができます。

情報更新時期: 2024年6月


視覚障害者の旅行
はじめに
視覚障害があっても、旅行を楽しむことは可能です。事前に計画と準備をすることで、安全で充実した旅を実現できます。このガイドでは、視覚障害者が旅行を計画し、スムーズに進めるためのヒントとアドバイスを紹介します。

旅行の計画と準備
1. 情報収集
旅行先の情報収集は、快適な旅の第一歩です。以下の点を確認しましょう。

宿泊施設: レビューサイトなどで、視覚障害者向けの設備(点字表示、触覚地図など)があるかどうかを確認しましょう。事前にホテルに連絡して、必要なサポートを確認しておくことも重要です。
交通機関: 航空会社や鉄道会社に連絡し、必要なサポートを依頼しましょう。空港や駅では、職員にサポートを依頼することができます。
観光地: 観光地の公式サイトなどで、バリアフリー情報や音声ガイドの有無を確認しましょう。視覚障害者向けのガイドツアーがあるかどうかも調べておくと良いでしょう。
その他: 現地の交通機関医療機関の情報も収集しておきましょう。
情報収集に役立つサイト:
バリアフリーツーリズム情報センター: http://barifuri.jp/
JNTO(日本政府観光局): https://www.jnto.go.jp/
視覚障害者向け旅行情報サイト: https://library.fiu.edu/japanguide/citinglanguages
2. 持ち物の準備
旅行中に必要なアイテムをリストアップし、持ち物を準備しましょう。

必須アイテム: 白杖点字表示器、音声読み上げソフト、ガイド犬用のフードや水、常備薬など
あると便利なアイテム: 触覚地図、拡大鏡、サングラス、帽子、雨具、防寒具など
貴重品: 現金、クレジットカード、パスポートなどは、肌身離さず持ち歩きましょう。
持ち物リスト作成に役立つサイト:
視覚障害者向け旅行情報サイト: https://library.fiu.edu/japanguide/citinglanguages
一般旅行情報サイト: https://www.jalan.net/travel/
3. サポートの依頼
旅行中に必要なサポートを、事前に依頼しておきましょう。

航空会社: 搭乗手続き、機内での移動、介助犬の搭乗に関するサポートを依頼できます。
鉄道会社: 駅構内での案内、乗降車時の介助、指定席の確保などを依頼できます。
観光地: ガイド付きツアー、音声ガイド、触覚展示などのサポートを依頼できます。
サポート依頼先情報:
航空会社: 各航空会社の公式サイトで確認できます。
鉄道会社: 各鉄道会社の公式サイトで確認できます。
観光地: 各観光地の公式サイトで確認できます。
旅行中のポイント
1. 移動
空港: 事前に航空会社に連絡し、必要なサポートを依頼しましょう。搭乗手続き、保安検査、搭乗口までの案内などをサポートしてくれます。
公共交通機関: 路線バスや電車には、音声案内や点字表示が整備されている場合があります。事前に確認しておきましょう。
タクシー: タクシーを利用する場合は、事前に予約しておくとスムーズです。
移動に関する情報:
バリアフリーマップ: https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/sosei_barrierfree_tk_000222.html
視覚障害者向け移動支援サービス: https://www.ksjc.jp/index.php?id=2293
2. 宿泊
ホテル: 事前にホテルに連絡し、必要なサポートを依頼しましょう。客室までの案内、館内施設の説明、食事の手配などをサポートしてくれます。
民泊: 民泊を利用する場合は、ホストに視覚障害があることを伝え、必要なサポートを確認しましょう。
宿泊に関する情報:
バリアフリーホテル情報: https://www.booking.com/accessible-traveling/country/jp.ja.html
視覚障害者向け民泊情報: https://www.airbnb.com/
3. 観光
ガイド付きツアー: 視覚障害者向けのガイド付きツアーに参加することで、観光地の情報を詳しく知ることができます。
音声ガイド: 多くの観光施設では、音声ガイドを借りることができます。点字表示付きのガイドブックも用意されている場合があります。
触覚展示:博物館や美術館では、触覚展示を通して作品を鑑賞することができます。彫刻や絵画などの作品を実際に触ることで、視覚では得られない情報を体験することができます。
その他:
体験型プログラム: 陶芸や料理などの体験型プログラムに参加することで、五感を使って楽しむことができます。
自然散策: 公園や自然歩道などを散策することで、自然の音や香りを楽しむことができます。
参考情報:
視覚障害者向け博物館・美術館情報: https://harn.ufl.edu/resources/my-courier-trip-to-germany/
視覚障害者向け体験型プログラム情報: https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-3-031-33091-9_1
注意事項:
触覚展示は、すべての作品で利用できるわけではありません。事前に施設に確認しておきましょう。
体験型プログラムや自然散策には、事前予約が必要なものもあります。
まとめ
視覚障害があっても、旅行を楽しむことは可能です。事前に計画と準備をすることで、安全で充実した旅を実現できます。このガイドが、あなたの旅のお役に立てば幸いです。

その他、役立つ情報:
視覚障害者向けの旅行会社: https://www.nta.co.jp/
視覚障害者向けの旅行情報誌: http://www.siencenter.or.jp/magazine/
視覚障害者向けのSNSグループ: https://m.facebook.com/groups/433221734721588/posts/1221743332536087/
最新情報:
視覚障害者向けの旅行情報は、日々更新されています。最新の情報については、上記の参考情報やSNSグループなどを活用してください。

情報更新時期: 2024年6月


2. 視覚障害者の家族と介護
2.1 家族の役割と支援
1. はじめに
視覚障害者の家族は、日常生活の支援において重要な役割を果たします。家族の理解とサポートは、視覚障害者が自立し、社会的に適応するための大きな助けとなります。

本稿では、視覚障害者の家族が果たす役割と支援方法について、最新の情報に基づいて詳細に解説します。

2. 家族の役割
視覚障害者の家族は、大きく以下の3つの役割を担います。

2.1 情緒的なサポート
視覚障害者は、視覚の喪失によって感情的なストレスや不安を抱えることが多いです。家族は、そのような感情を受け入れ、共感し、励ましや慰めを提供することで、視覚障害者の心理的な安定を支えます。

具体的には、以下のようなことが挙げられます。

視覚障害者の話をじっくりと聞き、共感を示す
視覚障害者の気持ちを受け止め、否定しない
視覚障害者の努力を認め、称賛する
視覚障害者の将来について一緒に考え、希望を持つように促す
2.2 実務的な支援
家族は、視覚障害者の日常生活を支援するために、家事や移動の手助けを行うことが求められます。

具体的には、以下のようなことが挙げられます。

買い物や通院の付き添い
家事や洗濯などの手伝い
掃除や片付けなどの家事代行
服薬や排泄などの介助
白杖点字など、視覚障害者向けの補助器具のサポート
外出時の付き添い
交通機関の利用サポート
緊急時の対応
また、視覚障害者が独立して生活できるように、適切な環境を整えることも大切です。

具体的には、以下のようなことが挙げられます。

家具や家電の配置を工夫し、視覚障害者が安全に移動できる環境を作る
段差や障害物をなくし、転倒を防ぐ
視覚障害者が使いやすいように、照明や音響を調整する
点字表示や音声案内などの情報提供を行う
2.3 コミュニケーションの橋渡し
視覚障害者は、視覚的な情報を得るのが難しいため、家族は必要な情報を伝える役割を果たします。

具体的には、以下のようなことが挙げられます。

メールや書類の内容を読み上げる
テレビや映画の字幕や音声説明を伝える
会話の内容を要約する
視覚的な指示の代わりに口頭での説明を行う
外出先での情報提供
3. 支援方法
視覚障害者の家族が効果的に支援を行うためには、以下の方法が有効です。

3.1 教育とトレーニン
家族は、視覚障害者の支援方法についての知識を深めるために、専門的な教育やトレーニングを受けることが推奨されます。

具体的には、以下のような方法があります。

視覚障害者向けの支援団体が開催する研修会やセミナーに参加する
視覚障害に関する書籍や資料を読む
視覚障害者と交流する機会を持つ
これにより、視覚障害者が利用できる技術やリソースについて理解を深め、適切なサポートを提供できるようになります。

3.2 サポートネットワークの活用
地域の支援グループやオンラインコミュニティに参加することで、家族は他の家族と情報を共有し、助言を得ることができます。

具体的には、以下のような方法があります。

視覚障害者向けの支援団体に加入する
視覚障害者の家族向けのオンラインフォーラムに参加する
視覚障害者を持つ家族のブログやSNSを読む
これにより、視覚障害者へのサポートに関する新しいアイデアやリソースを見つけることができます。

3.3 自立を促す
過度に依存させることなく、視覚障害者が自立して生活できるように支援することが重要です。

具体的には、以下のような方法があります。

視覚障害者が自分でできることを増やすための訓練を行う
失敗を恐れずに挑戦できる環境を作る
自立のための目標を設定し、達成に向けてサポートする
視覚障害者の意見を尊重し、意思決定に参加させる
家族全員が協力し、視覚障害者の自立を支援する環境を作ることが求められます。

4. 情報源
全国盲ろう者協会: https://mydramalist.com/748657-last-man-zenmo-no-sosakan
日本視覚障害者協議会: https://jdnet.gr.jp/
ライトハウス: https://mainichi.jp/english/articles/20230829/p2a/00m/0na/016000c
アイヘルプ: https://shougaisupportdesk.pref.aichi.jp/business/index.cfm?iIdHash=185322EDF1572588679E890A5A013A50919
情報更新時期: 2024年6月


2.2 視覚障害を持つ親の子育て
はじめに
視覚障害を持つ親が子育てを行うには、特別な工夫と支援が必要です。しかし、適切なサポートを受けることで、子供とともに豊かな生活を送ることが可能です。

本稿では、視覚障害を持つ親が子育てを行う際の具体的なヒントと支援方法を紹介します。

子育てのためのヒント
1. 環境の適応
触覚や音声によるフィードバックを提供するアイテムを活用する:
点字シールや音声ガイド付きの器具などを活用することで、視覚障害を持つ親も子供と一緒に料理や掃除などの家事を行うことができます。
最近では、音声で指示を出してくれるスマートスピーカーなどもおすすめです。
物の位置を一定に保つ:
物の置き場所を決め、常に同じ場所に置くことで、視覚障害を持つ親も子供も迷うことなく必要なものを探すことができます。
収納スペースには、ラベルや色のついたテープなどを活用するのも効果的です。
コントラストのある色を使う:
階段や段差、スイッチなど、重要な部分はコントラストのある色を使うことで、視覚障害を持つ親も子供も認識しやすくなります。
特に、夜間は照明を工夫して、段差などが影にならないようにすることが大切です。
2. 触覚的な体験を提供
日常生活の中で触覚を使う活動を取り入れる:
料理の手伝いや洗濯物をたたむなど、日常生活の中で触覚を使う活動を取り入れることで、子供は物の概念やプロセスを理解しやすくなります。
一緒に粘土遊びや絵具で描くなど、触覚を使って創造性を育む活動もおすすめです。
自然との触れ合いを大切にする:
公園で草木に触れたり、海で波の音を聞いたり、自然との触れ合いは子供の五感を刺激し、豊かな感性を育むのに役立ちます。
動物園や水族館など、さまざまな場所に出かけて、様々な触覚体験をさせてあげましょう。
3. 支援ネットワークの活用
支援グループやオンラインコミュニティに参加する:
同じ境遇の親同士が交流できる支援グループやオンラインコミュニティに参加することで、情報交換や互いの経験に基づいたアドバイスを得ることができます。
Facebookグループや専門のサポートサイトなども有効活用しましょう。
地域の子育て支援センターに相談する:
地域の子育て支援センターでは、視覚障害を持つ親向けの育児相談やイベントなどを開催している場合があります。
子育てに関する情報収集や、地域の支援制度に関する相談窓口としても役立ちます。
4. プロフェッショナルのサポート
早期介入スペシャリストに相談する:
視覚障害を持つ子供は、早期に適切な支援を受けることが重要です。
早期介入スペシャリストは、子供の発達状況を評価し、個別の支援計画を作成することができます。
視覚障害教育の専門家に相談する:
視覚障害教育の専門家は、視覚障害を持つ子供のための教育方法や教材についてアドバイスすることができます。
学校生活でのサポートや、将来の進路相談なども相談できます。
オリエンテーション・モビリティ(O&M)スペシャリストに相談する:
オリエンテーション・モビリティ(O&M)スペシャリストは、視覚障害を持つ人が安全に移動するための訓練を行います。
白杖の使い方や、歩行経路の計画方法などを指導することができます。
5. マルチセンサリーな体験の提供
音や触覚、嗅覚などを使った遊びを取り入れる:
音の出るおもちゃで遊んだり、香りの異なるアロマオイルを使ったり、音や触覚、嗅覚などを使った遊びを取り入れることで、子供の感覚を豊かにし、学びを深めることができます。
楽器演奏や歌、ダンスなど、五感をフル活用するような活動もおすすめです。
絵本や物語を積極的に読み聞かせる:
絵本や物語を積極的に読み聞かせることで、子供は想像力を豊かにすることができます。
音声付きの絵本や、触覚絵本なども活用しましょう。
支援情報
全国盲児教育振興会: https://www.childstudies.org/m/journal/view.php?number=3938
全国視覚障害児親の会
全国視覚障害児親の会は、視覚障害を持つ子供を持つ親たちが交流し、情報交換や互いの経験に基づいたアドバイスを得ることができる団体です。

ホームページ: http://sikakuoyanokai.g1.xrea.com/
活動内容:
定期的な交流会や研修会の開催
情報誌の発行
個別相談の受付
行政や関係機関への働きかけ
連絡先:
住所: 〒160-0023 東京都新宿区新宿1丁目26番2号 新宿区立障害者総合支援センター内
電話番号: 03-3352-3611
その他:
視覚障害を持つ子供のための情報サイト: https://www.eyemate.org/kids/mienai/
視覚障害者向けの生活支援サービス: https://www.mhlw.go.jp/index.html
情報収集のポイント

上記以外にも、様々な支援団体や情報サイトがあります。
インターネットで検索したり、地域の子育て支援センターなどに相談したりして、自分に合った情報収集方法を見つけましょう。
最新の情報を入手するために、定期的に情報収集を行うことが大切です。
参考情報
厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/jidou/index.html
文部科学省: https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/044/attach/1299899.htm
日本盲人図書館: https://nichibun.repo.nii.ac.jp/record/6826/files/auth_hondana_all.pdf
情報更新時期: 2024年6月


2.3 家族が直面する課題
視覚障害者の家族は、様々な課題に直面します。これらの課題は、視覚障害者自身の生活だけでなく、家族全体の生活にも大きな影響を与えます。以下では、主な課題と、具体的な解決策を紹介します。

1. 役割と責任の変化
課題: 視覚障害者を支えるために、家族の役割分担や責任が大きく変化します。家事、買い物、移動介助など、視覚障害者が困難なタスクを家族が担う必要が生じ、負担が集中してしまうことがあります。
解決策:
役割分担の明確化: 家族間で役割分担を明確にし、それぞれの負担を軽減しましょう。
外部サービスの利用: 家事代行サービスや訪問介護サービスなどを活用し、家族の負担を減らしましょう。
自助グループへの参加: 同じ悩みを持つ家族と交流できる自助グループに参加することで、情報交換や共感を得ることができます。
2. 経済的負担
課題: 視覚障害者のための福祉用具盲導犬点字図書などの費用は、家計に大きな負担となります。また、視覚障害者特有の病気の治療費も高額になり得ます。
解決策:
各種制度の活用: 障害者総合支援法や介護保険制度などの各種制度を活用し、費用の負担を軽減しましょう。
経済支援団体の利用: 経済的な困窮に直面している場合は、生活福祉資金貸付制度などの経済支援団体のサポートを受けられる場合があります。
就労支援の活用: 視覚障害者が自立して生計を立てられるよう、就労支援サービスを利用しましょう。
3. 社会的孤立
課題: 視覚障害者は、外出や社会活動が制限されることで、孤立してしまうことがあります。家族も、視覚障害者を支えるために自分の時間を割くことが増え、孤立感を抱える可能性があります。
解決策:
地域活動への参加: 地域のイベントやボランティア活動に参加することで、社会とのつながりを維持しましょう。
家族との時間確保: 定期的に家族で過ごす時間を設け、互いのコミュニケーションを大切にする。
オンラインコミュニティの活用: インターネット上のオンラインコミュニティに参加することで、同じ悩みを持つ人々と交流することができます。
4. 感情的・心理的なストレス
課題: 視覚障害者の介護は、家族にとって大きな精神的負担となります。特に、視力喪失が突然起こった場合、家族全体が適応するのに時間がかかり、悲しみや不安を感じることがあります。
解決策:
カウンセリングの利用: 心理的な負担を抱えている場合は、カウンセリングを受けることで、ストレスを軽減することができます。
家族間のコミュニケーション: 家族間で互いの気持ちを話し合い、理解を深めましょう。
ラクゼーション方法の取り入れ: ヨガや音楽鑑賞など、自分なりのリラクゼーション方法を見つけて、ストレスを解消しましょう。
5. 社会的誤解と偏見
課題: 視覚障害に対する誤解や偏見は、家族にとっても大きな壁となります。周囲の人々から差別を受けたり、理解を得られなかったりすることがあります。
解決策:
啓発活動: 周囲の人々に対して、視覚障害に関する正しい知識や理解を広める啓発活動を行いましょう。
情報発信: ブログやSNSなどを活用して、視覚障害者や家族の日常生活を発信することで、理解を促進することができます。
差別を受けた場合は毅然とした態度で対応: 差別を受けた場合は、毅然とした態度で対応し、周囲に理解を求めましょう。
参考情報
全国盲ろう者協議会: https://www.jdba.or.jp/
視覚障害者総合支援法: https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/jouhousyutoku.html
介護保険制度:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html
情報更新時期: 2024年6月


2.4 家族の介護体験談
視覚障害者の家族が直面する介護体験は多岐にわたります。以下に、具体的な体験談をいくつか紹介します。

日常生活のサポート
食事の準備
食材の選定、調理、配膳まで、家族が全面的にサポートする場合があります。
視覚障害者が白杖点字で調理を行う場合、家族は必要な情報を伝える必要があります。
調理器具の配置や、安全な調理方法について、事前に説明しておくことも大切です。
掃除
掃除機掛け、拭き掃除、洗濯など、家事全般を家族がサポートする場合があります。
視覚障害者が掃除に参加したい場合は、段取りや掃除方法について、わかりやすく説明する必要があります。
掃除用具の置き場所を固定し、触覚で簡単に把握できるように工夫することも大切です。
買い物
家族が付き添って買い物に行く場合、必要なものをリスト化しておくとスムーズです。
商品の説明や、レジでの会計を代行する必要があります。
オンラインショッピングを活用するのも有効です。
外出
白杖盲導犬の誘導、段差や障害物の回避など、外出時のサポートが必要です。
公共交通機関を利用する場合は、乗り降りや切符の購入などを手伝う必要があります。
外出先での情報収集や、周囲の状況説明も重要です。
心理的・感情的なサポート
不安や悲しみに寄り添う
視覚障害者が抱える不安や悲しみに耳を傾け、共感を示すことが大切です。
励ましの言葉をかけるだけでなく、具体的なアドバイスを提供することも有効です。
一緒に泣いたり、怒ったりするなど、感情を共有することも重要です。
心理的な支えとなる
視覚障害者が抱える悩みや葛藤を理解し、支えとなることが大切です。
視覚障害者に関する情報収集や、専門家への相談をサポートすることも有効です。
常に前向きである必要はなく、時には弱音を吐けるような関係を築くことも重要です。
家族自身もサポートを受ける
視覚障害者の介護は、家族にとっても大きな負担となります。
ストレスや疲労を感じたら、カウンセリングや支援グループなどを利用して、心のケアを受けることが大切です。
家族同士で情報交換や意見交換を行うことも有効です。
家庭内の適応
家具の配置
視覚障害者が安全に移動できるように、家具の配置を見直す必要があります。
尖った角や段差を避け、通路を広く確保することが大切です。
家具の配置を変える場合は、視覚障害者に事前に説明する必要があります。
触覚マーカー
スイッチ、ドアノブ、引き出しなど、よく使用する場所に触覚マーカーを貼り付けると、視覚障害者が物の位置を識別しやすくなります。
突起状のものや、異なる素材のものを使用すると効果的です。
マーカーの位置や種類について、視覚障害者と相談しながら決めることが大切です。
自立と依存のバランス
視覚障害者が自立して生活できるように、できる限りサポートすることが大切です。
しかし、過度に依存してしまうと、視覚障害者の自立を妨げてしまう可能性があります。
サポートが必要な場面と、自分でできる場面を明確にすることが重要です。
経済的な負担
特別な機器
点字ディスプレイ、音声読み上げソフト、白杖など、視覚障害者にとって必要な特別な機器は高額な場合が多く、経済的な負担となります。
購入費用だけでなく、修理費やメンテナンス費用も考慮する必要があります。
公的支援や助成制度を活用できる場合がありますので、情報収集が必要です。
医療費
視覚障害に関連する医療費は、高額になることがあります。
定期的な診察や、手術などの費用が必要となる場合もあります。
医療費控除などの制度を活用できる場合がありますので、税務署に相談する必要があります。
経済的な支援
視覚障害者向けの経済支援制度は充実していますが、手続きが複雑だったり、申請が認められなかったりするケースもあります。
制度の内容を理解し、適切な支援を受けられるように、行政機関や支援団体に相談することが大切です。
社会的孤立の防止
コミュニティ活動:
視覚障害者の家族が、視覚障害者とともに社会的に孤立を防ぐために、積極的にコミュニティ活動に参加することは重要です。

視覚障害者支援団体
視覚障害者向けの情報提供や、レクリエーション活動、相談支援などを実施している団体があります。
家族向けの支援プログラムを提供している団体もあります。
全国各地に支部サテライトオフィスがある団体も多く、地域密着型の活動をしています。
地域のサポートグループ
視覚障害者とその家族が交流できる場として、地域のサポートグループが開催されています。
同じ悩みを持つ仲間と出会うことができ、情報交換や意見交換の場となります。
地域の福祉センターや、視覚障害者支援団体などが主催していることが多いです。
ボランティア活動
視覚障害者向けのガイドヘルパーや、盲導犬育成ボランティアなど、様々なボランティア活動があります。
社会貢献活動を通して、視覚障害者に対する理解を深めることができます。
視覚障害者支援団体や、地域の福祉センターなどで活動情報を提供しています。
趣味のサークルやイベント
視覚障害者向けのスポーツ教室や、音楽教室、料理教室など、様々な趣味のサークルやイベントがあります。
視覚障害者と交流しながら、共通の趣味を楽しむことができます。
インターネットや、地域の情報誌などで情報収集することができます。
情報源
全国視覚障害者情報センターhttps://www.jasso.go.jp/gakusei/tokubetsu_shien/shogai_infomation/shien_guide/shikaku_bamen/information.html
視覚障害に関する情報提供や、相談支援、イベント情報などを提供しています。
電話やメール、オンラインチャットで相談することができます。
日本盲導犬協会 https://www.facebook.com/jgda.guidedog/
盲導犬の育成、貸与、訓練、普及啓発活動などを実施しています。
盲導犬に関する情報提供や、体験会なども開催しています。
全国手話通訳者養成センター https://www.seigen-med.co.jp/notices/tyszs2021/
手話通訳者の養成や、手話に関する情報提供、啓発活動などを実施しています。
手話教室や、手話通訳に関する相談会なども開催しています。
その他
行政機関
市区町村の福祉課や、障害者総合支援センターなどの行政機関では、視覚障害者やその家族向けの支援事業や情報提供を行っています。
個別の相談にも応じてくれますので、困ったことがあれば積極的に相談しましょう。
NPO法人
視覚障害者やその家族を支援するNPO法人が全国各地に活動しています。
独自の支援プログラムや、情報提供を行っている団体も多くあります。
インターネットで情報収集することができます。
情報収集のポイント
視覚障害者やその家族向けの情報発信をしているウェブサイトや、SNSアカウントなどを活用しましょう。
地域の福祉センターや、視覚障害者支援団体に相談して、情報収集しましょう。
実際に参加してみて、自分に合った活動を見つけることが大切です。
最新の動向
近年、視覚障害者向けの情報提供や、コミュニティ活動の機会が増えています。インターネットやSNSの普及により、情報収集が容易になったことも要因の一つです。また、行政機関やNPO法人による支援事業も充実しています。

今後も、視覚障害者やその家族が社会的に孤立することなく、充実した生活を送れるよう、様々な取り組みが進められていくことが期待されます。

参考
内閣府「高齢者の社会的孤立を防止し、高齢者自身を「地域」の支え手に」https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2011/gaiyou/html/s1-3-3.html
厚生労働省「障害者総合支援法」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/index.html
全国視覚障害者情報センターhttps://www.jasso.go.jp/gakusei/tokubetsu_shien/shogai_infomation/shien_guide/shikaku_bamen/information.html
情報更新時期: 2024年6月

9: 「共感と理解:視覚障害者とその家族の生活の洞察(2)」に続く